通商産業省 関東通商産業局 関産認協第1476号

METSA

組合員探訪

第20回訪問 2017年3月15日(水) 株式会社ミライカ

組合員探訪
株式会社ミライカ
住所
東京都千代田区神田小川町1-6-2 古室ビル5階
代表取締役
社長 栗山 裕典様
設立
2011年(平成23年)5月18日
組合加入日
2015年(平成27年)6月1日
探訪日
樽屋監事、株式会社システム・ロジックス吉田幸世さん、
小倉事務局長、理事小池が訪問いたしました。

今回の「組合員探訪」は、株式会社ミライカの栗山裕典代表取締役、滝川勝司専務取締役にお話しをうかがいました。
最近、会社を狛江市から神田小川町に移転されました。地下鉄淡路町駅から歩いてすぐのところでアクセスが非常に便利なところにあります。

会社概要

会社名ミライカは「私たちはこれからの未来を創造する一翼を担う」という強い決意をもってつけられました。「人にやさしいIT」をキーワードに事業を創造し展開しています。

会社設立のきっかけは?

私は30代後半から40代前半のころ、東京都狛江市の青年会議所という、地域の代表者が集まる団体に所属していました。わたし自身はIT企業に勤めていましたが、青年会議所に来る人のほとんどは地域の社長さんでした。その人たちとお付き合いする中で気付いたのが、他の業界の方々にとってITって全く分からない。という事でした。
そこで、独立する際に、人にもっと分かりやすいものを作りたいな、誰にでも簡単に使えるものができないかなということで、『人にやさしいIT』をコンセプトに狛江市でITベンチャー業として、専務の滝川と若いエンジニア4名と共に設立しました。

人にやさしいITをビジネスとしてどのように具体化したのでしょうか?

『人にやさしいIT』と考えていきますと、アップルの故スティーブジョブズが、iPadを世に出した時、子供からお年寄りまで使えるツールであると強調していました。特に、高齢者はパソコンなんて難しいからいらないっていう方が非常に多いじゃないですか。だったら、高齢者にも使えるITをと、そこにフォーカスしていきたいと思いました。
日本も高齢化社会になりますし、介護施設入所の高齢者向けのITって我々にとってブルーオーションになるのではないかと考えたわけです。それで、iPadを使った高齢者介護予防向けの自分史作成アプリケーション『タイムトラベラー』を企画し、設立から2、3年で開発、製品化し販売を始めました。
『タイムトラベラー』は、ご自分やご家族の写真や記念日の思い出などをもとに登録します。その当時はやった流行歌がバックに流れ、ニュースやイベントとマッチングして自分史が映像として編集作成できるのです。人生の年表や本のようにもできます。

『タイムトラベラー』の評判や販売実績はいかがでしたでしょうか

商工会議所や銀行さんとかと話をすると、「いいじゃないか、それって」と言ってくれました。施設の知り合いの方に製品を提供し要望などを取り入れながら改善していきました。
いくつかの介護施設にタイムトラベラーを導入してもらいました。高齢者の方々がお互いの写真や映像を見てゲラゲラ笑って、それで盛り上がるので、それは良いと施設の方には言われました。けれど介護施設に実際に導入してもらうと、高齢者の方々は、毎日、来るわけではないので、やり方を忘れてしまうのですね。そうなると、スタッフは毎回、べったり張りつくことになってしまって、他の仕事ができなくて大変になってしまいました。高齢者が施設では、一日のカリキュラムで、いつ何をやるか全て決まっていて、そこに別のものを入れる事がなかなかできないようになっているのです。
経営者は最初、高齢者に教えればできるだろうと思って導入していただくのですが、現実は全く違うという事になってしまいました。そういったわけで、いくつかの施設では入れては頂いたものの、だんだん使われなくなってしまって、どうしても思うような結果に至らなかった、というのが設立から4、5年の状態でした。

そのあたりが一番ご苦労されたところですね。

そうですね。『タイムトラベラー』以外にも『脳ピン』(高齢者向けの足し算や暗記等のテストアプリ)等のアプリ開発を優先し先行投資したものですから、収益を上げるという面では苦しい時代でした。
経営基盤を安定させようということで、もともと大手の企業様向けの業務システムをずっと作っていたものですから、去年、今年は引き続き常駐の業務システム開発を行っています。

貴社の状況や強みにつきまして

おかげさまで、設立6期目を無事増収増益で締め括ることができそうです。iPadやiPhoneのアプリ開発、業務系ソフトウェア開発、小さいながらもオープンソースを担いだものもできるし、セキュリティを含めたノウハウも持っている。当社の社員はIT技術者としてスキルが高いと自負しています。

これから力を入れることや貴社の方向性

介護施設では、PC等のセキュリティ関係を全くやっていなかったり、パソコンやOSのアップデートとかパターンファイルのアップデートが全然されてないケースが多々あるんですね。他にもバックアップしていないところも多いですね。そこで、バックアップ用サーバーを構築して提供したら、大喜びされましてね。パソコン管理や、ソフトウェアの最適化も含めて介護施設や中小企業向けのITアウトソーシングという形でメニュー化して『人にやさしいIT』をベースにして提供・展開していこうかなと考えています。
eーランニングもサービスとして提供しています。世の中にはすごく面白いオープンソースのeーランニングがあるんですよ。eーランニングのアソシエイションにも参加し情報を収集しています。コンテンツビジネスもたくさんあるんですが、それがメチャクチャ高いんです。eーランニングを買ってまでやる動機にならないんですね。本来は、社内の教育であったり、セキュリティ教育であったりとか、ニーズはあるんですね。というところで事業化をしてみました。
コンテンツを作るツールを開発している会社さんと、コラボレーションして売っていきましょうよってなっています。お安くeーランニングを導入しませんか、コンテンツも含めて自分でも作れますよっていうプラットフォームを今、提案しています。
ただ、やはりコンテンツを作るのが難しくて、eーランニングを失敗する企業というのは大概そこですね。私どもとしては、苦労しても自社で作った方が良いですよということと、自社としてコンテンツを作って販売していくかどうかというところを、今、検討しているところです。

商談会や協議会など貴社のビジネスにお役に立ってますでしょうか

この間、初めてダイレクト商談会に参加させて頂きました。あんなに盛況なのは全然知りませんでした。残念ながら、当社がお客様より求められていた要員条件と合致せず成約できませんでしたが、今後も、何かありましたら参加させて頂きたいと考えています。

人材採用状況や方法について

METSAの共同求人研修研究会に参加させていただいています。自社でアプリ開発とかをしている事に興味を持ってもらえるのか、おかげさまで、過去2年間METSAの合同企業説明会に参加して新卒を2名採用することができました。
共同組合事務局様、および各企業様方々のお力添えの賜物と心より感謝しております。

人材育成方法などについて

新卒者採用時には、キャリア形成促進助成金を利用してOff-JTで3カ月間Java研修を受講させています。助成金を利用することで、研修費用が補助されるので、非常に助かっています。SESで客先常駐してしまうと会社に戻って来ないので、月1回帰社日を設けていきます。そこでベテランエンジニアに、「システム構築」「サーバーの構築」「クラウドの利用の仕方」などをレクチャリングしてもらって、情報共有のベースにしていきます。

事業継承関連はいかがでしょうか

弊社には、わたしと一緒に会社を設立した40代のベテランエンジニアが4名おります。わたし共より10歳くらい若い彼らに引き継いでいこうと考えています。だから、共同求人研修研究会にも彼らに出席してもらって、若手の採用も任せています。もちろん、わたしたち2人(代表取締役と専務)が最終判断しますが、彼らの好みが大事ですね。
社員がこれをやりたいと言ってきたら、基本的に承認する方式を続けています。実際にやってみて気づくことって多いです。クラウドは早くから使っていたからこそ、客によってAWSが良いとか提案できるようにもなりました。
会社は利益がいくら出ているのかオープンにしているので、社員みんな知っています。会社にプールしてあるお金は新しい事に活用してもらいたいとも考えていて、『これくらい溜まったよ。何に使う?』と話しています。『新しい事に活用して儲かったら、みんなで分配しよう』とも言っています。
今から、こういった事をしないと、エンジニアの気持ちが乗ってこないと思うんですよね。オーナー会社にしようとは考えていないので、彼らベテランエンジニアに考えさすようにしています。今後自分の会社になると思えば、積極的に口も出すでしょうしね。

PマークやISMS、派遣法改正などについてのご対応

派遣法改正については、当社は特定派遣事業許可企業でしたが、2月に労働者派遣事業申請をしました。4月から許可される予定です。
ISMSについては、政府が、中小企業向けに評価項目を減らした簡易な認証制度の新設を検討している状態ですので、それが判明した段階で取得を検討したいと考えています。

探訪後記

代表は、昔滝川専務のお客様だったとのことです。だからでしょうか、御二人を見ていますと、お互いの持ち味を生かしながら、厚い信頼関係を築かれているのが分かり、笑いが絶えない楽しい訪問となりました。
人にやさしいITを提供するといっても確かに簡単ではありません。人に優しいツールや人のためになる画期的なコンテンツなどを組み合わせても、運用までを考えるとかえって人に負担を強いるサービスになり継続できないことが多いのかもしれません。しかし代表と専務は、あきらめることなく世の中にITをより簡単に利用できる自社開発アプリケーションやITサービスなどを提供していくことを目標に邁進しています。その思いを会社の遺伝子として、次期の幹部に繋いでいます。是非とも目から鱗のような製品やサービスを実現できることを願っております。このたびは忙しいところ貴重なお話を頂戴いたしまして誠にありがとうございました。

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