通商産業省 関東通商産業局 関産認協第1476号

METSA

組合員探訪

第14回訪問 2016年7月8日(火) 株式会社システム・ロジックス

組合員探訪
株式会社システム・ロジックス
住所
東京都台東区東上野1-27-12 箱義ビル6F
代表取締役
吉田 忠功(ただい)様
経営推進部
吉田 幸世様
設立
1999年3月29日
組合加入日
2016年02月01日
探訪日
2016年7月8日(火)17時00分~ 
樽屋監事、小倉事務局長、理事小池が訪問いたしました。

吉田代表と、娘さんの幸世さんは商談会や協議会に積極的に参加し活用されています。
また幸世さんは、ストレスチェック等のメンタルヘルス関連や労働派遣法関連の実践的なセミナーを定期的に開催するなど社会的課題に取り組んでいます。多くの当組合員もセミナーに参加しています。
今回、非常にお忙しい中で「組合員探訪」のお願いに快く承諾していただきました。

会社概要

ソフトウエアの開発をメインに行っています。特にJava言語を使用した開発や、SAP上での開発に実績があり顧客の大きな信頼を得ております。最近はビッグデータ関連の解析などのコンサルティングに進出展開するなど、新たなビジネス拡大を目指しています。

会社を設立したきっかけは?

もともとは、某商社のIT部門で汎用機での開発や設計業務に従事していました。特にSCM関連開発業務の経験を積んでいました。あるソフトウエア開発会社の社長から、その知見を活かしコンサルタントとしてやってみないかと誘われ入社しました。その会社は、数値解析や大手サービス会社の汎用機の技術的サポート等技術的に良いものを持っていました。ところが90年代のバブル崩壊時に社長の放漫経営で傾いたのです。私は当時NTTさん向けのSCMのコンサルに従事していました。会社がつぶれては食べていけないと、仕方なくその業務を引継ぐ形で独立し起業しました。その時に一緒に仕事をしていた何人かの技術者が、『吉田さんが独立し、私達の生活守ってください』とついてきてくれました。1999年の3月、54歳の時でした。
最初は、お金もないので事務所が自宅でした。その分社員一人一人と共に頑張って成長していこうと誓いあい、ここまで歩んできました。
こだわったのは、エンジニアの進むべき方向性を明確にすることです。今後の技術の動向や能力を伸ばせる業務なのか、一緒に考えてスキルアップを図り決めてきました。

今までを振り返ってみていかがでしょうか。ご苦労されたことは?

ついてきてくれた社員の中に、Javaに精通した技術者がいました。またお世話になっていたNTTさんからも、『これからはJavaの時代だ!』と方向性を示していただきました。社員間でJavaの勉強会を何度も開催して全員がJavaに精通し、仕事も強気の単金でどんどんこなし稼いでくれました。
ところが、核となる技術者が何名か北海道や新潟などの地元に帰らざるをえなくなり辞めていったのです。辛かったし困りましたね。その上、引継のための採用活動でいわゆる『うつ病』の兆候のある人を続けて採用してしまいました。研修中は何でもなくても現場に入ると発症する。お客様や社員に多大な迷惑をかけてしまいました。採用時は薬を飲んでいるのでわからないのです。仕事をさせるわけにもいかず、辞めさせるわけにもいかず、どうしたらよいか本当に悩みました。
それで懲りて、採用するのは止めて少数精鋭でやっていこうと決めました。しかし、近年の案件の増加に伴い現場での人材が不足し、また採用に力を入れるようになりました。なかなか思うような採用はできないですが…。

貴社の状況や強みなどはいかがでしょうか。これからの方向性はいかがでしょうか。

やはりJavaの技術者が多く、開発実績が豊富なことですね。
また、SAPの人事給与システム関連のコンサルテーションや開発の実績があります。最近また需要が増えてきています。ただ保守案件や海外英語必須案件が多いですね。
Java開発の発展形として、2年程前からビッグデータ関連の案件、それも上流のデータの分析解析の業務に注力しています。そうしますとコンサルの領域に入るので、総合的な知識や経験、プレゼン能力が要求されます。しかしデータを解析し提案しても、それがビジネスにどれだけ貢献するのか明確に説明できるわけではありません。経営層とシステム部の狭間でその考え方の違いにもがき苦しんでいる状況です。国の後押しもありますが、始まったばかりですので、すべてがこれからです。忍耐強く少しずつ解決しながらビジネスとして立ち上げていきたいです。

幸世さんはメンタルヘルス事業と人事労務サポート事業にも取り組んでいらっしゃいますね。

実は、私が代表の仕事をサポートするまでは、うつ病関連の本を書いて出版したり、雑誌にエッセイを寄稿していました。身近な人たちがうつ病になると、本人や家族、周りの全ての人が傷つき苦しみます。うつ病の人にどう対応し、どう支えていけばよいのか。良くも悪くも本音で取材しお話を聞き本に纏めました。私たち誰もが先の見えない深刻な問題に直面してしまう可能性があります。
会社でもメンタル問題を抱えている人が何人か入社してきました。本人も会社も困り悩みます。弊社だけではなく多くの会社が同じ状況だと思います。メンタル問題を抱えた社員が復職できるのか難しい課題が沢山あります。できないとしたら誰も浮かばれません。どのような形で復職できるのか、正しい診断と公共福祉の支援を含めた体系的で継続的なプログラムが必要なのだと思います。

様々な課題をONE STOP窓口で解決していくということですね。

ストレスチェックも、実施した後の継続的なフォローが必要です。産業医と契約しても、月10万円~15万円以上かかってしまいます。一社だけでは対応できません。そこで認識を同じにするいくつかの企業がまとまって共同で対応していけばいいのではと考えました。
メンタルヘルス以外でも、弊社が、経営・人事労務支援で社労士さんや弁護士さんと契約を取りまとめる。ONESTOP窓口になります。そして対象企業を組織化していく。その企画提案を東京都中小企業応援ファンドに応募したところ、採用され助成金対象になりました。それで様々なセミナーを開催したり、仕組み作りや組織化の活動を始めました。これからも組合員の会社さんに呼びかけていきたいと考えています。

組合の商談会や協議会等の活動状況はいかがでしょうか。

実は2010年に一度組合を脱退しています。リーマンショック後に多くの会社が雇用維持で苦しい時に、雇用調整助成金などの施策に対し組合の取り組みは消極的でタイムリーでなかったことがありました。商談会や協議会の参加者も少なく、今のような良い雰囲気はありませんでした。
再度加入してみると、組合活動は活発になっていて商談会も盛況で見違えるようです。商談会は毎週行っているのが良いですね。営業同士の信頼関係が築けて仲も良いです。
何か話したいことがある場合は、協議会や懇親会に参加しています。

組合活動へのご要望やご意見等何かありましたら。

商談会は、参加人数が多くなりましたね。人材情報や案件情報の質疑応答時間をもう少し時間をかけてやってもらえるといいですね。時間に追われ何を話しているのか聞き取れないときがあります。案件の紙枚数が多くて探すのに時間がかかります。私が小倉さんにページ番号を振ってくれるように頼んだんですよ。
新組合員との名刺交換の場を設定していただけるといいと思いますよ。

人材採用状況や採用方法についてはいかがでしょうか

コンサルタントは一人でも請負契約になっています。しかし、開発業務は一人請負ができないので、業務をグループで請負う体制にしたいですね。そのためには人材の増強が必要です。新卒採用や中途採用に力を入れていますがなかなか難しいですね。

人材育成やキャリア形成方法などについてはいかがでしょうか。

新卒や未経験者の方は、入社から2~3ヶ月ほど外部の講習を受けています。社内でも随時勉強会を開いて実践的なスキルアップに努めています。
一つの製品や言語や考え方にとらわれては先がありません。キャリアプランは、長期的に総合的に考えられる能力や解決力、提案力を身に着けられるようにしたいですね。そのために資格取得計画やキャリアマップ体系作りをしたいです。
キャリアカウンセラーの資格を取りたいと思っています。これも先ほどのONESTOP窓口の機能として、他の企業様の社員の方にもキャリアカウンセリングをして行ければといいなと考えています。これも体系的に長期的視点でできるといいですね。

事業継承などにつきましては

実はおよそ10年前になりますが、一度引退しようと思いました。社員に継いでもらおうと思い幹部社員に相談をしました。しかし、みんな一エンジニアでやっていきたいと。なり手がいなかったですね。
考えてみますと、経営者はいろんなタイプの社員・技術者と話を聞くだけでなく、時には説得しないといけないこともあります。大きな意味でリスクを取らないといけないことも日々あります。引き継ぐことは本当に難しいなと思いました。又、2009年のリーマンショックで、会社の将来が見通せなくなり、この様な大変な時期に引退準備に入る事は、社員の将来を奪う事と思いました
現在は、周りを見ると私より年上でもまだ現役で社長をしているので、社内の土壌ができるまではまだまだやろうと思っています。

JAPiCO、PマークやISMS、派遣法改正についてはいかがでしょうか。

派遣実績はなかったのですが、法令に従い派遣事業報告を済ませました。PマークやJAPiCOマーク取得を検討したいので、組合のご担当者を紹介ください。

探訪後記

組合の協議会、懇親会などで、代表や幸世さんとお話をする機会が多いのですが、お二人の役割分担が明確で、信頼し合っているのがよくわかりましたので、てっきり代表の後継者なのかなと思っていました。
しかし、「たまたま代表の体調が悪い時に事務処理を手伝ったのがきっかけで、それ以来安い給料で使われているんですよ。」と笑いながら話をしてくれました。それまではITとは全く関係のないマーケティングコンサル会社に勤務したり、本を執筆していたり、よもや父の会社を手伝うとは思ってもみなかったとのこと。また学生時代までお父さんに対する相当な反目があったそうです。反発が大きかったからこそ、一度理解し合うと尊敬と信頼はゆるぎないものになったのだと思います。代表が娘さんを見る目は常に暖かく包容力のあるものでした。それゆえリスクのある後継者に。とは簡単に言えないのだと思います。
お話に出ました幸世さんのうつ関連の著作本にご興味がありましたら直接お尋ねください。
代表から、探訪記事でいろいろな社長の話を読み 「自分もやらなきゃなあ」という気持ちにさせられるとのお言葉を頂戴いたしました。ありがとうございます。今後ともそのような気持ちになるような探訪にしていきたいと考えております。
インタビュー中に、幸世さんから、何度も逆質問を受けました。将来の「組合員探訪」の引継者として是非ともお願いしたいと思いました。

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